国によるPFOS及びPFOAの農畜水産物への実態調査結果
国(農林水産省)では、PFOS及びPFOAを、優先的にリスク管理を行うべき有害化学物質の一つとして位置付け、食品の安全を確保するため、食品中の含有実態の把握や、農業環境から農畜水産物への移行などに関する情報の収集をしています。
この度、農林水産省において、令和6年度国産農畜水産物に含まれるPFOS及びPFOAの実態調査や試験研究の結果が公表(一部抜粋)されました。
注:詳しくは、下の関連リンクを見てください。
国によるPFOS及びPFOAの健康影響の調査について
注:ngはナノグラム
国では、調査対象品目(14品目)の分析結果(濃度)と平均消費量を用いて、PFOS及びPFOAの総摂取量の試算を実施しています。
試算した結果、PFOSは最大1.5ng/kg体重/日数、PFOAは最大0.51ng/kg体重/日数となり、内閣府食品安全委員会が設定した耐容一日摂取量(TDI)と比較して十分に少ない水準であり、健康影響が生じる状況にないと報告されています。
注:TDI 20ng/kg体重/日数
国によるPFOS及びPFOAの農作物への移行調査について
国では、PFOS又はPFOAが高濃度で含まれる水田土壌で栽培された主食用米などのPFOS及びPFOAの含有量調査を実施しています。
PFOS又はPFOAが高濃度で検出された水田土壌で主食用米を栽培しても、玄米中のPFOS及びPFOA濃度は、定量下限値未満から20ng/kgであったこと、土壌中のPFOS及びPFOA濃度を1とした場合、玄米中の濃度は、最大でもPFOSで0.005程度、PFOAで0.004程度であり、土壌中のPFOS及びPFOAはほとんど玄米に移行しないため、生産者が生産現場で追加的な対策を実施する必要がないと報告されています。

