五種混合(DPT-IPV)ワクチンとは、四種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)とヒブを合わせたワクチンです。
五種混合ワクチンを接種することで、体の中にジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ、ヒブへの抵抗力(免疫)を作ることができます。
このワクチンは生後2カ月になってから接種できます。
どんな病気
ジフテリア
ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。
ジフテリアは感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ない保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。
症状は高熱、のどの痛み、犬が吠えるような咳、嘔吐などで、のどに厚い膜ができ、呼吸がしにくくなり死亡することもあります。
百日せき
百日せき菌の飛沫感染で起こります。
患者数は減少してきていますが、最近は思春期、成人の百日せきがみられ、乳幼児への感染源となります。特に新生児・乳児は、重症化することがあるので注意が必要です。
百日せきは、突然激しくせき込み、その後ヒューという笛を吹くような音が聞こえる咳が特徴です。せき込んで嘔吐することもあります。
生後3カ月未満の赤ちゃんでは、息ができなくなり、唇が青くなったり、けいれんが起きたり、突然呼吸が止まったりしてしまうことなどがあります。
破傷風
破傷風菌はヒトからヒトへは感染せず、土の中にいる菌が傷口からヒトの体内に入ることによって破傷風を発症させます。
菌が体の中に増えると、菌の出す毒素によって全身の筋肉がこわばって体全体が痛みます。
最初は口が開かなくなるなどの症状があり、やがて全身の強直性けいれんを起こすようになり、治療が遅れると命にかかわることもあります。
土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。また、ワクチンでしか免疫ができない病気です。
ポリオ
ポリオは便を通じて感染する病気です。
かつて「小児まひ」と呼ばれ、国内でも大きな流行がありました。ワクチンが導入されるまで、毎年何千人もの患者や死亡者が出ていました。
ポリオウイルスに感染しても、多くの場合は目立った症状はありません。きわめてまれに、手や足を動かせなくなり、場合によっては一生続くことになってしまいます。特別な治療法はなく、ワクチン接種により予防ができる病気です。
ヒブ
ヒブ(Hib)とはインフルエンザ菌b型のことで、口や鼻などから吸い込むことで感染します。
毎年冬に流行するインフルエンザのウイルスと名前が似ていますが、まったく別物です。
ヒブは、肺炎、細菌性髄膜炎、敗血症、喉咽蓋炎などの重い感染症を引き起こす細菌です。
ヒブワクチンを接種することで、体の中にヒブへの抵抗力(免疫)ができ、重篤なヒブ感染症にかかるリスクを減らすことができると報告されています。
対象年齢
生後2カ月から7歳5カ月まで
接種回数
4回(初回接種3回、追加接種1回)
- 初回接種:3週間から8週間(20日から56日)の間隔をあけて3回
注:なるべく生後2カ月から7カ月未満の間に接種してください - 追加接種:初回接種終了後、6カ月以上の間隔をあけて1回
注:なるべく初回接種終了後、6カ月から1年6カ月の間隔をあけて接種してください
費用
無料
持ってくるもの
- 母子健康手帳
- 住所、年齢、氏名が確認できるもの(マイナンバーカード、資格確認書または資格情報のお知らせ、有効期限内の健康保険証など)
接種できる医療機関
遠賀郡内・中間市の指定医療機関および福岡県内の定期予防接種広域化実施医療機関で予防接種を受けることができます。 その他の医療機関を希望するときは、役場が発行する書類が必要です。事前にこども家庭センターに相談してください。
医療機関によっては予約が必要です。予防接種を受ける前に各医療機関に問い合わせてください。
くわのキッズクリニック
- 電話番号:093-281-5515
- 住所:岡垣町海老津2丁目7番6号
田中ひろし小児内科医院
- 電話番号:093-283-1640
- 住所:岡垣町大字高倉677番地1
遠賀中間医師会おんが病院(遠賀町)
- 電話番号:093-281-3810
- 住所:遠賀町大字尾崎1725番地2