ボランティアとは
ボランティアは「お互いに助け合う活動、社会や人の役に立つ活動」のことで、いつでも・誰にでもできる・自ら進んで行う活動のことをいいます。
また、自分を生かし、他から学び、共に成長することによって豊かな住みよい社会をつくるために、積極的に参加する活動です。
ボランティア活動は、一人ひとりの自発的な意志に基づき金銭的な利益などの見返りを求めることなく、地域社会を住みよくする成り立っています。
ボランティアの役割は、人と人、人と社会のかけ橋をつなぐ役割、よき友人としての役割、地域の人が助け合って暮らしていけるように『地域のきずな』を強める要といえます。
ボランティアの語源
ボランティアの語源は、VOLUNTAS(自由意志)というラテン語からきています。こうした意味に人をあらわす「ER」を付けてできたのが「ボランティア」という言葉です。
このボランティアという言葉は、日本語でその意味をぴったり表現する言葉が無いため、ボランティアと表現されています。
ボランティア活動の4原則
何をもってボランティアと言えるのか。その定義には、次の「ボランティア活動の4原則」で説明されることがあります。
自ら進んで行動する(自主性・主体性)
誰かに強制されたり、義務で行ったりする活動ではありません。
ともに支えあい、学びあう(社会性・連帯性)
趣味などの個人にとどまる活動ではありません。
(経済的な)対価を求めない(無償性)
仕事ではありませんので、必要な費用以上の報酬を求めません。
よりよい社会をつくる(創造性・先駆性・開拓性)
行政も企業もやれなかった社会にとって必要なこと、大切なことをやるという側面があります。
具体的な活動内容
ボランティア活動は多岐にわたっています。様々な分野で展開されています。
収集・募金
- ユニセフや赤い羽根共同募金など
- 使用済み切手やプリペイドカードなどの収集
高齢者・障害者の支援
- 高齢者や体の不自由な人などと食事・交流を深めるなど
教育・子育て支援
- 本の読み聞かせや遊びの伝承
- 学習支援
- 子どもの遊び相手
- 子育て中の親の皆さんへの支援など
まちづくり
- 防犯やイベントへの参加など、地域の方々が安心していきいき暮らすための活動
自然保護・環境保全
- 身近でできる清掃
- 植物を植えるなど
国際交流・協力
- 日本語教室の開催
- 留学生のお世話をするなどの活動
医療・健康づくり
- 在宅患者さんなどの話し相手
- 健康について伝えたり、精神面への支援をするなど
体や心・人権を守る
- 心身の不調から働くことが出来ない人や虐待された子どもへの支援
- 私たちの持っている大切な権利を守る活動
文化の伝承・スポーツの振興
- 地域の伝承文化の継承
- 史跡の案内など
- 生涯スポーツでの健康づくり・交流など
災害時のボランティア活動
- がれきの処理
- 家屋の清掃
- 生活物資の仕分けなど
ボランティアをするにあたっての注意と心構え
ボランティア活動を始めるポイント
「何をしたいのか」を考える
自分が興味を持っていることや、できることを考えてみよう。
「いつ活動できるのか」を考える
活動できる回数や時間などを考えよう。
「どこで活動するのか」を考える
自宅なのか、施設なのかを無理をしない範囲で活動することを考えよう
ボランティア活動を始めたいけど、どうしたらよいか分からないときは
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ボランティアセンターに連絡してみよう
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ボランティア活動をしている知人に聞いてみよう
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様々な体験や講座・イベントに参加してみよう
ボランティア活動の心構え
ボランティアを一緒に行える仲間を作って継続的に楽しく活動していきましょう。ボランティア活動をしていくための心構えは、次のとおりです。
身の回りの事から始めましょう
ボランティア活動は何も特別な事ではありません。まずは身の回りの事から始めましょう。散歩ついでのゴミ拾いや高齢者のお買いもの手伝いも立派なボランティア活動です。
相手の気持ちを理解しましょう
相手が何を望んでいるかを考えて、相手の立場に立って活動しましょう。善意の気持ちであっても押し付けであってはいけません。
無理のない計画を立てましょう
活動に頑張りすぎて体調を壊しては何もなりません。日常生活に支障が出ないように考え、そして、責任と継続性をもって活動ができるように計画を立てましょう。
約束は守りましょう
相手の方と信頼関係を気づく上で『約束を守る』ということは最低条件です。もし、都合が悪くなった場合は必ず連絡し、了承を得ましょう。
個人情報は漏らしてはいけません
ボランティア活動中に個人情報を知ってしまう事があります。知り得た個人情報は絶対に外部に漏らしてはいけません。
常に学習し、自分を成長させましょう
自らの活動をふりかえり、評価し、新たな活動に活かしましょう。
安全に十分に配慮することが必要です
活動内容の点検や潜在的な危険の予防、緊急時の処理方法などの安全対策も必要です。また、ボランティア活動保険には必ず加入しましょう。
ボランティア保険
ボランティア保険とは、「ボランティア活動中にけがをした」「活動中に誤って他人にけがを負わせた」など、活動中の万が一の事故のための保険です。
これは、活動する本人がけがをしたときの「傷害保険」と、ボランティア活動中に第3者の体や財物に損害を与えたときの「賠償責任保険」がセットになったものです。
これらには、「ボランティア活動保険」(全国社会福祉協議会)、スポーツ活動中の「スポーツ安全保険」(スポーツ安全協会)や民間会社の保険商品もあります。保険の保障額などの内容を確認し、それぞれの活動に合った保険を選びましょう。